PDCAで咲く

しんどくたっていい。
そのぶん、幸せにできるから。

小さい時からクラスのお調子者で、誰かを喜ばせたり、笑わせたりするのが好き。そういう周囲の反応を見るのが好きでしたね。調子に乗りすぎて、先生にもよく怒られることもありました。そんな私がなぜ、介護の世界を選んだか。それは、おじいちゃん、おばあちゃんがいちばん“反応”をくれると思ったから。仕事をやるなら、楽しみたい。そういう反応にたくさん触れたくて、福祉の専門学校に進み、徳心会のいずみえんに就職しました。いずみえんを選んだのにも、こだわりがあって。最初に特別擁護老人ホームの従来型から始めたいという想いで決めました。ユニット型が10-20名の方向けに対して、従来型のいずみえんであれば、56人もの利用者が1フロアにいらっしゃる。利用者が多いということは、それだけ幅広い学びがありますからね。最初は覚えることも多くて大変でした。でも7年間、現場で学ばせていただき、2021年から資格試験に合格し、ケアマネージャーとして勤務しています。

ケアマネージャーになってからも、毎日が分からないことだらけ。最初はしんどかったですね。在宅の利用者やご家族とのやりとりでは、思案しなければいけないことが増えて。ご自宅を訪問して介護の必要度を伺ったり、ご家族にかかる介護費用も考慮しなければならない。住環境を拝見させていただいた上で、ここに手すりをつけた方がいいなどのアドバイスもします。どんなサービスをどれくらい受けるのがベストか。最初は提案することが不安でした。間違ったことを言ってしまうんじゃないかって。だから、とにかく調べる。ケアマネージャーの経験のある先輩はじめ、徳心会ではない外部の方にも相談する。その上で提案する。そしてその結果をみて、自分なりに考え直す。そんなPDCAサイクルを何度も何度も回し続ける中で、洞察力や提案力を磨いてきました。

相談をしてくださる利用者もそうですが、ご家族も、介護に大変苦労されているケースもあります。「自分の家庭内のことだから…」と相談されることをためらい、より難しい状態になってしまっていることもある。命や健康がおびやかされていて、一刻も早い手立てが必要なこともあります。私たち、ケアマネージャーの提案は、そんな方々の人生を大きく左右するものです。長く苦しんできたことが解決したり、緩和されて、泣き崩れるくらいにご家族が安心されたり、感謝の言葉をいただくことも多い。そういう瞬間を経験するたびに、もっと場数を踏んで実力をつけたい、ソリューションの引き出しを増やしていきたいと心から思います。だって、もっとたくさんの人を幸せにしたい、笑わせたいじゃないですか。こんな楽しい仕事、他にないですよ。