スーパー母ちゃん!として咲く

大きな心で、向き合います。

中学の卒業前には、「絶対に介護士になりたい!」と思っていました。小学生のときに、ひいおばあちゃんが介護施設に入っていて。大好きで毎週面会に行ってました。認知症で私のことも分からなくなってしまい、私をお客さんだと思い込んで「お茶を出しましょうか?」って言われて悲しかったのを覚えています。でも、いい思い出もたくさんあって。施設の職員さんがすごくいい方々で、子どもだった私にいつも優しくしてくれた。この人たちは、本当にひいおばあちゃんのことをよく看てくださっている。かっこいいな!と思ったんです。それで介護士を志しました。徳心会を就職先に選んだのは他法人と比べて、自分が楽しく働いているイメージが湧いたから。納涼祭を開催していたり、お散歩でよく外出されていたりと、とても地域に対してオープンだし、施設を訪れた際に職員が皆、積極的に話しかけてくれた。子どもの頃、かっこいいと感じたあの感覚を、徳心会の先輩たちにも感じていました。

介護士として勤務する今、日々大切にしているのは、ご家族としっかりと関係性を築くこと。例えばある利用者はご高齢になるにつれ、食事が摂れなくなっていった。認知症も進んでいて、本人のご意向も聞き出せない。ご家族ももう施設を離れて入院させるしかないと諦められていたのですが、昔、好きだった食べ物を教えていただき、お食事として出すように。そうする中で少しずつ食欲が戻り、表情も明るくなっていきました。また新型肺炎が流行した際、徳心会で初めて感染された方の対応をさせていただいた時も、ご家族とたくさん話し合いました。受け入れてくれる病院もない中で、病院へ移すことができないことをご理解いただき、そして、もしもの時があれば最期の看取りまでさせてくださいとお願いをした。まだ新型肺炎の情報も不明確で、対応方法や危険度も定かではなかった頃のことですから、もちろん怖さもありましたが、利用者のため、ご家族のためにできることがしたいと必死でしたね。結果的に、その方は元気に回復されて。今でもご家族から面会にいらっしゃるたびに、「川見さん!川見さん!」ってお声がけいただいています。

最近、ふとした瞬間、仲間に言われて嬉しかった言葉。「本当にこの仕事が好きなんだね!」っていう一言。仕事中の姿勢や会話にそんな気持ちがにじみ出てるのかなと思うと、素直に嬉しいですね。介護の仕事って大変ですよね、と言われることもあります。私が介護の道に進む際も、反対されましたから。分かります。でも、毎日、こんなにたくさん「ありがとう」と言ってもらえる仕事ってあるのかな?と思います。現在、一児の母となり、育休・産休を経てリーダーに復帰しましたが、メンバーの子たちも皆、可愛くって!すくすく育っていくのを見るのも楽しいです。私にはここしかないんだなと感じます。大好きな人たち、大好きな場所…。仕事と育児の両立がなかなか大変な時もありますが、スーパー母ちゃん!として大きな心で、仕事にも、仲間にも、我が子にも向き合っていきたい。そして、これまで長い人生を生きてこられた利用者やご家族には、最後はここでよかったなと思ってもらえるようなケアをお届けしたい。そういうかっこいい介護士になりたいですね。